プロフィール⑦

【第7話】忘れもしない人生で最初の体験

順風満帆!そんな感じでスタートした「勉強ライフ」も板につき始めたとき、いつものように決まった曜日に塾に行ったある日夜、突如原因不明の高熱に襲われる。

24時前となった夜更けに時間外が診療ができるのは、「舟入病院」だとのことで、緊急搬送。急遽、診療を受けると

医者:この熱を見るからにただの「風邪かもしれない」し「インフルエンザ」かもしれない。インフルエンザだとしても簡易検査で結果が出るのは明日です。学校はお休みして、また明日来てください。

こう言われ、次の日再び舟入病院に。そこで、検査結果を持った医者から一言。「これは風邪でもインフルエンザでもありません。A型肝炎です。今すぐ入院ください。」

僕も父親も、ポカーンとした状態。絞り出すように聞く父親
「大丈夫なんですか?」平然と答える医者:「大丈夫です。少し入院してもらいます」

A型肝炎、耳馴染みのない病名だ。B型肝炎、C型肝炎は聞いたことあるけど・・。そんなことを考える暇もなく、即座に車いすに乗せられ、病室へ。それから、生まれて初めての【入院ライフ】が始まることとなった。

A型だろうが、C型だろうが全く興味ないのだが何よりもまず「原因」が知りたかった。なんでなったのか?その答えは至って明白に出た。原因は、夜に食べた「あさりの酒蒸し」

貝類には、元々微弱な毒が含まれており、生で食べるのは好ましくないとされる。料理が得意でない母親が珍しく料理を作ったものの、調理が不十分だった。同じものを家族も食べたが、あまり手をつけられず残りまくってた「酒蒸し」を育ちざかりの太田が何も知らず、食べきってしまっていた(笑)

そこで微弱な毒が身体に蓄積し、肝臓に炎症をもたらしていた―――。

なんちゅう災難や・・・。とりあえず、学校にも行けなくなり1日中点滴を打つはめになり、ノリに乗りつつあった勉強も遅れることになり、食欲はなくなり、小児科扱いのため同じ病室の赤ちゃんの声で眠れず、1日中やることもなく横たわっていました。初めて経験した病院食も匂いが気になり一口も食べないことも・・・。

そんな中支えてくれたのが家族でした。僕には2つ違いの兄、4つ違いの姉がいます。ほぼ毎日お見舞いに来てくれました。ある日、全然食べていなかった僕を見て当時高1だった兄がマクドナルドでハンバーガーを買ってきてくれました。
(入院中なので、ホントはダメです!)

あの日食べたハンバーガーの美味しかったこと。あれ程兄に感謝したことはありません(笑) 姉は暇だろうと雑誌を買ってきてくれたり、家の漫画を持ってきてくれたりしました。

そのため今も、兄姉に頭が上がりません。極めつけは、友達が来てくれたこと。学校で入院したことを担任に聞いた友達がわざわざ舟入病院まで来てくれました!しかも、漫画まで持ってきてくれて今の学校の話もしてくれました。その時、「友達にも恵まれていたのか」とジーンと感動しました。

そんな気持ちが冷めやらぬ中、2日後には退院していました(笑)  友達には学校へ行ってお礼を言いましたが「気にすんなよ!」って言って済ませてくれました。

ようやく復活した頃には、勉強は先に進み後追いからのスタートでした。中2の冬頃の英語は、当時現在完了形。1・2年からおろそかな僕にとっては時間が何よりも必要でした。

入試への勉強もスタートしたい中、図らずも遅れてしまった勉強――—。果たして、入試に間に合うのだろうか?

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